Unknown Space
Analog works
Handmade work was produced at a young age.

SF & Fantasy Illustration
The Sound
(1979)
 
高校生のときに描いた作品です。
A.E.ヴァン・ヴォークトのSF短編集 「終点:大宇宙!」 の中の一編 「音」 の一場面です。
当時の私は海外SF小説にハマり,日々読みあさっていました。

当時の愛読書

特に私の心に響いたのがA.E.ヴァン・ヴォークトの 「音」 という作品でした。
詳細については 《倉田わたるのミクロコスモス》 というWebサイトで的確に紹介されていましたので,引用させていただきます。倉田様,ありがとうございました。


音 (1949)

 舞台は、巨大な<船>を何十年もかけて作り続けている、<造船所>と呼ばれる巨大な都市。そこで一人の少年が遭遇した、全人類の運命をかけて戦った、一夜の冒険譚である。

 地球人の敵、イェーヴド人。彼らとの間で交わされている星間大戦争。地球人の反攻の切り札として、この巨大な<船>は作られているのだった。イェーヴド人は、地球人に化ける(というより、幻覚を見せて姿をくらます)能力を持っていた。数多くのイェーヴド人のスパイが<造船所>に入り込み、<船>の秘密を奪って、あわよくば<船>を破壊しようと目論んでいた。

 少年はある夜、地球人に化けたイェーヴド人に連れ去られて、<船>に乗り込んでしまった。イェーヴド人たちは、まだ少年に正体を見抜かれたとは考えていない。少年を利用して、<船>の秘密を探りだそうというのである。イェーヴド人たちが、続々と集結する。事態を察知した地球当局は、しかし正面からの少年の救出作戦には、打って出ない。敵は既に<船>に乗り込んでおり、強攻策が裏目に出て<船>ごと自爆されたら、人類の危機である。頼みの綱は、少年だけだ。

 <造船所>に潜入していたイェーヴド人のスパイは、ことごとく<船>に集結していた。地球当局からの密かな連絡を受信した少年は、その指示に従い、全人類の未来をかけて、単身、<船>に乗り込んだ全てのイェーヴド人を殲滅したのだった。


作品のタイトルの 《音》 とは,造船所全体を包む微かな音のことを意味しています。

スリルとサスペンスに満ちたストーリーに私は手に汗を握り,読み終えた時には感動のあまり,しばらく放心状態でした(笑)。
個人的に映画化してほしいSF小説ベスト10の上位にランキングされるほどのお気に入りです。
とりあえず自分でビジュアル化してみよう!ということで絵を描いたわけです。
絵の場面は,イェーヴド人スパイとの戦いを終えた少年が夜明けの街を見下ろし,大人になって 《船》 の乗組員として旅立つことを夢見ているところです。
地球なのになぜ月が2つ描かれているのかといいますと…今となっては思い出せないのですが…たぶんオリジナリティを出したかったのかと…(苦笑)。

ちなみに,このシチュエーションは後の私の作品に多大な影響を与えており,3DCGで描く宇宙港シリーズなどには,憧れの眼差しで宇宙船を見つめる少年の姿がしばしば登場します。


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