26950
(2006/11/18)

「父親たちの星条旗」 という映画を見ました。
内容が内容だけに,ハリウッド的娯楽性の欠片もなく,ドキュメンタリーを見ているかのように淡々とストーリーが進んでいきます。
戦闘シーンでの大砲や銃の音響は凄まじいものがありますが,それでも映画全体のイメージが不気味なくらいの静けさに支配されています。
繊細なBGMが映画の雰囲気を落ち着かせる効果を果たしています。
これはクリント・イーストウッド監督の作品に共通している独特のスタイルですね。

で,その静けさの奥深くから虚しさや悲しみ,そして感動がにじみ出てくるんです。
私の場合は,映画のエンドクレジットの最後のあたりで涙腺がゆるみました。
スクリーンには海辺で息絶えた名も無き兵士たちの姿が…。
「なぜ俺たちはこんなところで死ななければならなかったのか…」 という魂の叫びが聞こえてきます。
この映画では戦争とは無縁の生活を送っている人々の姿が多く登場します。
そのことが,硫黄島という極限状況に送り込まれ,壮絶な最後を迎えなければならなかった人々の存在を際だたせているように思います。

で,この作品ですけど,太平洋に散った兵士たちの魂をイメージして描きました。
タイトルの 「26950」 は硫黄島の戦闘における日米の戦死者の総数です。
(日本20129名,アメリカ6821名)

ちなみに,この作品は下記の作品をアレンジしたものです。
Soul   Quench


Wall paper(1024×768)




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